過剰なエネルギー摂取と肥満・高血糖・高脂血症

食べすぎは「過剰なエネルギー摂取」につながります。余ったエネルギーはすべて脂肪に変換され、脂肪細胞に蓄えられます。これが肥満のメカニズムです。逆に飢餓状態のときは、血糖を上げようとして脂肪組織の脂肪が燃え、血糖に変換されます。そうするとやせることになります。
エネルギーは、①炭水化物、②脂質、③タンパク質、すべての栄養素に存在します。これらの栄養素すべてが脂肪として貯蔵可能なので、どれを制限すればやせられる、というわけではなく、やせるためにはバランス良く食事を減らす必要があります。
 

インスリンは血液中のブドウ糖を筋肉などに取り込ませ、体にエネルギーを供給するために必須なホルモンで、膵臓から血液中に出されます。食べ物が消化吸収されると血糖値があがり、インスリンが放出されます。インスリンは筋肉の動きを助けますが、筋肉が動かない(運動しない)と、脂肪組織に脂としてエネルギーをためようとします。脂肪がたまり、肥満をきたすと、「インスリン抵抗性」という、インスリンが効きづらい状況となります。
 

 
ではなぜ肥満が「インスリン抵抗性」を招くのでしょうか?
肥満になると、善玉のアディポサイトカインといわれる、脂肪そのものから出るホルモンが低下し血糖が上がり、内臓脂肪から出た脂が肝臓にたまり、肝臓におけるインスリンの効き具合を弱めてしまいます。
このように、肥満自体が高血糖、高脂血症の原因となっていくのです。
   

 

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