糖尿病の薬物療法

糖尿病の食事/運動療法を十分に行っても、満足な血糖コントロールが得られない場合、薬物治療が検討されます。
糖尿病のほとんどを占める2型糖尿病においては、まず内服薬から開始されることがほとんどです。糖尿病薬には多くに種類があり、医師はその患者さんにあった薬を処方します。他の治療薬にくらべ低血糖という比較的重い作用があること、服薬のタイミングや中止する必要があることなど、注意点が多いです。自分の現在のお薬の内容は良く把握しておいてください。
 

 

 
糖尿病治療薬を使用しているすべての患者さんに低血糖がおきる可能性があります。低血糖がおきることは、ストレスホルモンの増加による心血管への負担を招きますので、起きないことが理想です。
その典型的な症状は、昼食や夕食直前の「強い空腹感」「どきどき」「ひやあせ」「吐き気」「ふるえ」などですが、糖尿病性神経障害があるとこれらの症状にとぼしく、「何となく気分が悪い」ような弱い症状だったり、全く無症状である場合もあり、注意が必要です。
 

 

 
意識があり経口摂取が可能な時は、砂糖15-20gを飲みます。
糖分を含む缶ジュース・缶コーヒーでも構いません。
α-グルコシダーゼ阻害剤であるアカルボース(商品名:グルコバイ等)・ボグリボース(商品名:ベイスン等)・ミグリトール(商品名:セイブル)は、消化管の二糖類をブドウ糖に分解する消化酵素の働きを抑えることで血糖の急激な上昇を抑えます。これらの薬を飲んでいて低血糖を起こした時には、砂糖を飲んでもすぐに吸収されないため、回復に時間がかかることがあります。
そのため、低血糖時には必ずブドウ糖またはブドウ糖を多く含む清涼飲料水を飲むようにします。
 

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