1大動脈の動脈硬化検査
超音波で動脈硬化を調べられる場所は、頚動脈などの皮膚の近くを走行している動脈に限られます。でも、CTは被爆が避けれないし、痛い検査はしたくない、という場合はMRIが適しています。
(連携病院で行います)
当科では、Aのように胸とお腹の大動脈をMRIで描出し、下図のようなコレステロールのたまった動脈硬化プラークを見つけ出し、早期の動脈硬化を診断します。
これにより、より危険度の高い患者さんを選び出し、お薬の治療に反映させています。例えば、Bのように、悪玉コレステロールが高い患者さんにコレステロールを低下させるお薬を飲んでいただき、1年後に大動脈のプラークを再度みてみました。するとこのプラークが多くの患者さんで小さくなることを確認しました。
2脳血管のMRI
頚動脈エコーでは頭の骨の中に入った動脈まではとらえきれません。そこで活躍するのがMRIです。
Aのように、MRIでは脳血管全体を画像化することができます。造影CTのように、造影剤を使用しなくてもいいですし、被爆の心配もありません。Bのように、動脈の狭窄を見つけることができます。
またCのような頚動脈エコーで見つけたプラークの正常をさらに詳細に調べることができます。Dのように、MRIで同じ部分を撮影すると、コレステロールに富むことを表す白いプラークが描出されました。
このように、MRIは全身の動脈をくまなく観察することができる検査法です。