心臓弁膜症

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心臓は1日に1万回、拍動する動的な臓器です。心臓心臓は左右の心室(ポンプの役割をもつ)と左右の心房(血液を一時ためる)の4つのお部屋からなります。
血液を全身に送り出す際、血液が心臓内部で逆流しないように一方向性に弁が4つ存在します。心臓弁膜症にはこれらが固くなり狭くなる狭窄症と、弁が壊れて逆流が生じる閉鎖不全症にわかれます。

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弁膜症の診断には心エコー検査が有用です。エコーにより狭窄や逆流の程度、心臓の変形などを詳細に検討した後、治療をどうするか考えます。最近では症状がないうちに手術に踏み切った方が後々よいことが分かっています。放置すると心不全を発症し、手術自体難しい状況となります。心不全となると①動いたとき(坂道・階段・重いものと思ったとき)の息切れ ②横になったときの息苦しさ ③むくみなどが出てきます。
外科治療の適応と判断された場合、障害された弁を人工弁に取り替える弁置換術と、異物を入れないで弁の形を整える弁形成術のどちらかを実施することが多いです。

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