冠動脈疾患

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心臓自身を栄養する血管は冠動脈といいます。この冠動脈が突然詰まるのが心筋梗塞、徐々に狭くなり心臓への血液供給が減るのが狭心症です。この2つをあわせて「冠動脈疾患」といいます。冠動脈疾患は、冠動脈の壁に悪玉コレステロールがたまり、そのコレステロールの塊が破裂して血管の内側に飛び出すと血の塊ができるため、心筋梗塞では突然、冠動脈が詰まってしまいます。狭心症では、突然でなく徐々に血管が狭くなっていきます。

心臓自身を栄養する血管は冠動脈といいます。この冠動脈が突然詰まるのが心筋梗塞の症状としては、突然の胸の痛み胸の圧迫感息苦しさが特徴的ですが、みぞおちの痛みや吐き気などのお腹の症状の時もあり、この場合は診断がむずかしくなり、しばしば胃の病気などど間違った診断がされます。糖尿病により神経障害を有する方などは痛みとして感じることはなく、気分が悪い、息苦しい、などという漠然とした症状のこともあります。
一方、狭心症は徐々に症状に気づきます。階段や坂道重い荷物をもって移動する際の胸の痛み圧迫感息切れなどです。

2 なぜ冠動脈にコレステロールがたまるのでしょうか?

それはタバコや高血圧、糖尿病で血管の表面(内皮といいます)が傷つき、そこには悪玉コレステロールがしみこみやすくなるためです。
①高コレステロール血症 ②高血圧 ③糖尿病 ④喫煙 が動脈硬化の危険因子です。これらすべてが内皮の傷つきの原因となり、血管が老化します。

悪玉コレステロール(LDL)が血管のマクロファージに取り込まれてプラークが成長する

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心臓自身を栄養する血管は冠動脈といいます。この冠動脈が突然
心筋梗塞が怖いのは、突然死の原因となるからです。突然冠動脈がつまるので、心臓がびっくりして「心室細動」という不整脈を起こす場合があります。その際、突然気を失います(失神)
心室細動になると、心臓から送りだされる血液がほとんどなくなるので、数分で脳死になります。突然意識のなくなる場合、この心室細動である場合が多く、AEDで早期に処置しないと死亡します。

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