昨年の通信で、僕の減量(80kg>70kg)についてお話ししました。以来、体重を維持している(下図)ので、その実際についてご紹介しようと思います。自分のことを書くのはあまり得意ではありませんが、患者さんのためになればと思いまして。。
自分なりのルールを決めるのは大切
減量を決意したのは、ジムで毎日500キロカロリー消費してもなお体重が増え続けていたからでした。今考えればその頃はほとんど節制せず、食パンは1枚、お米はおかわりして2膳、とかなり糖質の多い食事でした。これを見直し、主に糖質を制限することで減量することとし、ときには米、パン、麺などの主食を摂らないこともありました。そうすると劇的に体重が減り、グラフのように4ヶ月で10kg減量することが出来ました。
しかし最近、厳格な糖質制限を長期にわたって続けると心臓病や脳卒中を増やす可能性があるという報告があったのと、ジムで運動しているとときおり、突如として体が動かなくなる「餌切れ」のような状態になることから、緩やかな糖質制限に切り替え、これ以上の減量はやめて体重を維持する方針としました。
そこで決めたルールは、一度でも70kgを越えると、7日間連続で70kg以下を記録するまではちょっと厳しめの糖質制限とし、達成できたら緩やかな制限にする、というものです。厳しめの制限の内容というのは、外食では麺やお米がメイン(ラーメンやOO丼)のものを注文しない、ご飯は半膳(外食のときは最初に「ご飯少なめ」と言う)、お酒は蒸留酒(ウィスキー、焼酎)メインで醸造酒(ビール、ワイン)は少なめ、といったものです。
このようなルールにしたがい、食事も楽しみながら、この1年以上、目標体重を維持できています。
減量ダイエットに近道なし
マスコミなどに紹介されるダイエット法といえば、りんごダイエットなどに代表される、「何を食べればいいか?」というものが多いですね。患者さんからもそのような質問がよくありますが、僕はい つも「何を食べればいいかではなく、いかに食べないようにするか」が大切、とお答えしています。
そうはいっても空腹はつらいので、それをまぎらせるためにぼくが採り入れたものをご紹介しましょう。三食において食べ過ぎない、ということも大切ですが、間食でなるべく太りやすいものを摂らない、ということも重要です。
ぼくはお酒が好きなので、就寝前、ついおつまみがすすんでしまうことが太ってしまった要因でした。何も食べないと口が寂しいので、以前は炭水化物(糖分:麺、パン、ご飯、甘いもの)と脂質が豊富なおつまみ(ポテトサラダやソーセージ、スナック菓子など)を選んでいましたが、鶏ささみとクラゲのサラダやナスの揚げ浸し(セブンイレブンの冷凍食品がおすすめ!(写真))などの低カロリー モノにかえました(本当は野菜スティックみたいなものがいいのですが、お肉や油が少しは含まれないとコクがなくて飽きがきますね)。
そんな手の込んだものばかりだとお金もかかるので、何か食べたいな~というときには「こんにゃくチップ」で空腹をまぎらわせました。
それでもどうしてもお腹が空いたときは、ひとつ40キロカロリーの「スープ春雨」が助けてくれました。スパイシーなものなど味のバリエーションが多く、これも飽きないという点がよかったです。安くて糖質が少なくて比較的満足できるおつまみとして、焼き鳥やいわし、サンマの缶詰はいいと思います。
ただし、塩分やプリン体が多めになってしまうので、高血圧や高尿酸血症の方には適さないかもしれません。
まとめますと以下のようなことが言えると思います。大切なのはやり過ぎずマイペースで、でも基本的には「食べたいなという気持ちを我慢する」ことです。
1 体重は毎日測り、カレンダーや手帳に記入しましょう。
2 麺、パン、ご飯、甘いもの、果物をなるべく少なく。
3 運動はあくまでも補助的なものと考え、できるだけ口に入れるものを絞りましょう(運動でカロリーを消費するにはとても大変です)。
4 我慢ばかりでは長続きしません。週1食は食欲にまかせて食べてもいいと考えましょう。
5 今日食べ過ぎても翌日少なめに。帳尻を合わせましょう。