太ってきたので減量しました

これまでこの通信に自分のことを書くことはあまりありませんでしたが、今回は自分の減量について紹介します。
4年前、今の職場に転職しました。
それまでは広い大学病院の中を移動しながら仕事をしていたので、運動不足を解消するためにほぼ毎日ジムに通って主にウォーキングで一日500キロカロリー消費するようにしました。
でも、食べる/飲むことが大好きなので、徐々に体重が増え80kg目前となってしまい、今年の5月に減量を決意しました。
結論から言うと、グラフのように4ヶ月で9kg減らすことが出来ました。

体重は健康のバロメーターで、病気によってはとても大切な指標です。糖尿病の方では増えると状態が悪化しますし、心不全が悪くなっても増加します。
一方、高齢者がやせていくとよからぬ病気を疑うこととなります。
また、体重を支えるのは足腰ですが、重い体を何十年も支え続けると膝や腰に負担をかけ続け、将来、変形性膝関節症などを発症し、そうなるとさらに運動不足となる、という悪循環が生まれます。
実際、整形外科外来には太った膝の悪い方が多くいらっしゃいます。
特に糖尿病の方には、受診のたびに体重や食事療法についてお話をしますので、ぼくのダイエットが参考になるのではと思いご紹介いたします。

減量ダイエットに近道なし

マスコミなどに紹介されるダイエット法といえば、りんごダイエットなどに代表される、「何を食べればいいか?」という ものが多いですね。
患者さんからもそのような質問がよくありますが、僕はいつも「何を食べればいいかではなく、いかに食べないようにするか」が大切、とお答えしています。
そうはいっても空腹はつらいので、それをまぎらせるためにぼくが採り入れたものをご紹介しましょう。三食において食べ過ぎない、ということも大切ですが、間食でなるべく太りやすいものを摂らない、ということも重要です。
ぼくはお酒が好きなので、就寝前、ついおつまみがすすんでしまうことが太ってしまった要因でした。
何も食べないと口が寂しいので、以前は炭水化物(糖分:麺、パン、ご飯、甘いもの)と脂質が豊富なおつまみ(ポテトサラダやソーセージ、スナック菓子など)を選んでいましたが、鶏ささみとクラゲのサラダ(写真)やナスの揚げ浸しなどの低カロリーモノにかえました(本当は野菜スティックみたいなものがいいのですが、お肉や油が少しは含まれないとコクがなくて飽きがきますね)。
そんな手の込んだものばかりだとお金もかかるので、何か食べたいな~というときには「こんにゃくチップ」で空腹をまぎらわせました。それでもどう してもお腹が空いたときは、ひとつ40キロカロリーの「スープ春雨」が助けてくれました。

スパイシーなものなど味のバリエーションが多く、これも飽きないという点がよかったです。ただし、塩分多めになってしまうので、高血圧の方には適さないかもしれません。
三食の食事で留意したことは、炭水化物を極力減らすことでした。
お米と麺類はこれまでの半分~1/3、どうしてもお腹が空くときはお茶漬けにしてかさ増ししました。
糖質制限が過ぎると集中力が落ちたり、運動中突然動けなくなったりしましたので、やり過ぎは良くないと思います。

まとめますと以下のようなことが言えると思います。大切なのはやり過ぎずマイペースで、でも基本的には「我慢する」ということです。

1 体重は毎日測り、カレンダーや手帳に記入しましょう。
2 「糖」「脂肪」をなるべく少なく。
3 運動はあくまでも補助的なものと考え、できるだけ口に入れるものを絞りましょう(運動でカロリーを消費するには結構大変です)。
4 我慢ばかりでは長続きしません。週1食は食欲にまかせて食べてもいいと考えましょう。
5 今日食べ過ぎても翌日少なめに。帳尻を合わせましょう。