心不全

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心臓病は全身に血液を送り出すポンプです。心臓が弱り、全身が血液をたくさん必要とする状況が重なれば、心臓は悲鳴を上げ、肺やその他の臓器に水がたまったり、臓器の障害が起きたりして、「心不全」が発症します。

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心不全の原因は様々です。冠動脈疾患のひとつ、心筋梗塞で心臓の筋肉が死んでしまい正常に働く筋肉が少なくなったり、心臓弁に異常があり血液が心臓の中で逆流したりして、ポンプが弱くなる状況で起こりやすくなります。
症状としては、①動いたとき(坂道・階段・重いものと思ったとき)の息切れ ②横になったときの息苦しさ ③むくみ などがあります。



心不全は心臓のポンプ機能が低下して発症します

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心臓の機能が落ちていても、全身がいい状態ならば、危ない心不全にはならず、「安定した」状態を保てます。不安定にならないようにするためには、①お薬の飲み忘れをしない ②減塩 ③風邪などの急性疾患になるべく罹らない ④過労を避ける といったことがたいせつです。心不全の状態を自分でチェックするには、体重が簡便で、状態が悪くなると体重は増えます。
動脈硬化病だけでなく、心不全も生活習慣の是正が大事です。糖尿病や高血圧は心不全の危険因子として重要ですし、動脈硬化同様、血管年齢も低下しています。

安定している時(右)と心不全時(左)の胸部レントゲン写真

(心臓が大きくなり、肺に水がたまります)

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